嘘吐き正直者問題 宝部屋版

難易度『梅干し500g×9個入り』

9つの部屋(I〜IX)があり、以下の条件が与えられています。

真実:1つの部屋にのみ宝物があり、他の部屋は空か罠がある。
真実:宝物のある部屋の説明は真実。
真実:罠のある部屋の説明は嘘。
真実:空の部屋の説明は真実か嘘のどちらか。

各部屋の説明

I: 奇数番号の部屋に宝物がある
II: この部屋は空であり、部屋VIIも空室
III: 部屋Vか部屋VII、間違っているのはどちらかだ
IV: 部屋Iの説明は間違いだ
V: 部屋IIか部屋IVの、どちらかだけが正しい
VI: 部屋IIIと部屋IVは罠だ
VII: 部屋Iは空室であり、部屋IIが嘘ならば、部屋IIの中身は空ではない
VIII: この部屋に罠があり、部屋IXに宝物がある
IX: この部屋に罠があり、部屋VIの説明は間違いだ


問題:宝物はどの部屋にありますか?

※I〜IXのボタンは答え合わせボタンです。押すと扉の中が見られます。

I: 空室だ。強引な謎解きも一つの解。

II: 空室だ。それが意味する所は何だ?

III: 罠にて身体が両断。だが、気配は見切った。

IV: 罠にて身体を粉砕。しかし、心は砕かない。

V: 宝物がある。罠ではないに決まっている。

VI: 空室だ。功を焦り過ぎたか。

VII: 空室だ。IIはホントだったらしい。

VIII: 空室だ。ウソツキ。

IX: 空室だ。罠が無くて良かった……。


ヒント1: 苦手な人は滅法苦手な、この類の出題。分かります。
答えだけ見て帰っても良いですが、暇だったらで良いのでお付き合い下さい。

さて、一つ目の救済は、『罠があると自ら表明している部屋』の取り扱い。

罠があるなら、嘘の部屋? その通り。ですが、何が嘘なのか、分かりますか?

そう。『罠があるという嘘』を、吐いている。
8の部屋や9の部屋は、そういう性質を持つ『噓吐きの部屋』なのです。

ならば、8と9が言っているのは全て間違い。真逆の意味。
ただの嘘とは大違いの、絶対の嘘なのです。

ヒント2: この謎を続けて下さるアナタに感謝を。

さて、二つ目の救済は。

『噓吐きの部屋』だと分かった部屋と『正直者の部屋』だと分かった部屋に印を付けて。
宝の部屋を絞っていくことです。

それだけで、アラ不思議。正体不明の部屋の数が、何と最初の三分の一に!
まずは、ここまで進みましょう。

ヒント3: 三分の一にまで、絞ったアナタなら。
もう、1の部屋の真偽についてはお分かりの事でしょう。

後は、残された部屋の何処に宝があるのか、特定するのみ。

さて、三つ目の救済は『条件が複雑な部屋の文言の解釈方法』。

『AかB、間違っているのはどちらかだ』や
『CかDの、どちらかだけが正しい』とか
『Eが嘘ならばFは空ではない』とかそういう記述が、もし、嘘だったとしたら。

アナタは、どう読み取りますか?

率直に、出題が想定する解釈をお話ししましょう。

『AかB、間違っているのはどちらかだ』とは。
『Aが正しい場合、Bは間違っている。Aが間違いの場合、Bは正しい』という意味。
つまり、AとBが同時に正しかったり、同時に間違った状態にならない。という解釈なのです。

そして本題。もし、これが嘘なら。こうなります。偽りなのだから当然。

『AとBは、同時に正しかったり間違ったりしないと言ったが、あれは嘘だ』
と、為る訳です。

この文言の嘘が確定したら、AとBは必ず同じ真偽の状態を持たなくては矛盾する。
そう考えましょう。

さて、長くなりましたが休憩挟んで続きに行きましょう。
今の解釈に倣えば、『CかDの、どちらかが正しい』
と書いてあった場合でも、嘘の場合の解釈を行えますよね?

解釈は同じで、こう。

『CとDのどちらか片方だけが正しいと言ったが、嘘だ』
『どっちも正しいか、どっちも間違いだよ』
である。

最後の解釈例は、『Eが嘘ならばFは空ではない』。
これが、嘘の場合だ。

先に、真実の際にどのように解釈するか、伝えましょう。

『Eが嘘ならばFは空ではない』は。
『Eが真ならば、Fは空である』の言い換えであり。
『空ではない』とは、即ち『罠や宝などの中身がある』である。

そして、それが嘘の場合。
『Eが嘘ならばFは空ではない、と言ったがあれは嘘で、実際はEが嘘の時こそ、Fが空になる』
また、『実際は、Eが真の時こそ、Fに中身がある』
という意味になる。

分かりましたか? 分かりませんよね。
しかし、後は場合分けにて攻略するのが正道となりそうです。
でも安心して。場合分けの回数は少なくて済むハズ。
ここまで来たアナタは、もうほんの少しで正しい扉に辿り着けるのだから。

そこで手に入るモノが、一つ謎を解いたという、ただそれだけの『宝』だったとしても。

謎解き方例

答えは『部屋V』。

8の部屋は嘘確定。罠も無い。9の部屋は嘘確定。罠も無い。
9の部屋の嘘から、6の部屋の真が確定。
6の部屋が真であることから、3の部屋と4の部屋の嘘が確定。
4の部屋が嘘であることから、1の部屋の真が確定。宝の奇数も確定。

そのことから、宝候補は1、5、7

3の部屋が嘘であることから、5と7が同時に真。または同時に偽となる。

5と7が同時に真となる場合、5が真であることから、2が真であれば、4が偽。
2が偽であれば、4が真。
しかし、4が偽なので、2が真。

同時に5と7が同時に真となる場合、7が真であることから、
よって、宝の候補は5のみ。
宝の部屋は5の部屋と推定。

5と7が同時に偽となる場合、5が偽であることから、2が真であれば、4も真。
2が偽であれば、4も偽。

しかし、4が偽なので、2も偽。
2が偽であることから、7も偽であるため、偽かつ罠である2と、7の嘘が矛盾してしまう。
よって、5と7は同時に偽と為りえず矛盾する。

答えは『部屋V』

以下の略号、模範解答にて正体が解明する順番(1~9)、各部屋の正体(真、偽)、部屋の中身(空、宝、罠)

I: 奇数番号の部屋に宝物がある【6真空】
II: この部屋は空であり、部屋VIIも空室。【7真空】
III: 部屋Vの説明は正しいか、部屋VIIの説明は間違っているかのどちらかだ【4嘘罠】
IV: 部屋Iの説明は間違いだ【5嘘罠】
V: 部屋IIか部屋IVの説明は、どちらかだけが正しい【8真宝】
VI: 部屋IIIと部屋IVは罠だ【3真空】
VII: 部屋Iは空室であり、部屋IIが嘘ならば、部屋IIの中身は空ではない【9真空】
VIII: この部屋に罠があり、部屋IXに宝物がある【2嘘空】
IX: この部屋に罠があり、部屋VIの説明は間違いだ【1嘘空】

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